景品表示法における表示の定義と対象
景品表示法における「表示」の具体例とその適用
景品表示法は、消費者を保護し、公正な取引を促進するための法律です。この法律により、事業者は自身が提供する商品やサービスについて、顧客を誘引するための表示を行う際に一定の規範を守る必要があります。
1.「表示」とは何か
景品表示法では、「表示」とは「顧客を誘引するための手段として、事業者が自己の供給する商品又は役務の内容又は取引条件その他これらの取引に関する事項について行う広告その他の表示」を指します。この定義は公正取引委員会の告示によって具体化されています。
2.表示の具体例
表示の具体例としては、以下のようなものがあります。
1) 商品自体、その容器、包装による広告や表示、またそれらに添付された物による広告や表示
2) チラシ、パンフレット、説明書面などによる広告や表示、口頭による広告や表示（電話によるものも含む）
3) ポスター、看板、ネオンサイン、アドバルーンなどによる広告、陳列物や実演による広告
4) 新聞、雑誌、出版物、放送（有線電気通信設備や拡声機によるものも含む）、映写、劇場や電光による広告
5) 情報処理機器による広告や表示（インターネットやパソコン通信などによるものも含む）これらは非常に広範な内容であり、事業者が顧客を誘引する際に利用すると思われるものはほぼすべて含まれていると言えます。
3.表示の適用例
例として、ある企業が家庭用電位治療器について、無料体験会場で営業員が来訪者に対して「高血圧は家庭用電位治療器の生体電子で必ず治ります」と口頭で説明する場合、この表示は景品表示法の対象となります。
“信頼は数年かけて築き上げられ、しかし、数秒で壊れることもある。それを忘れてはならない。”
– ワーレン・バフェット
4.消費者庁の役割
このような表示について、消費者庁が合理的な根拠を求めることができます。そして、その根拠が提出されない場合、消費者庁は措置命令を行うことが可能となります。
5.まとめ
景品表示法は、消費者を保護し、公正な取引を促進するための重要な法律です。事業者は、この法律に基づく「表示」の定義と具体例を理解し、適切な表示を行うことが求められます。
後藤穂高 / Hodaka Goto
元AOL日本、Netscape日本、ICQの社長である私の親の指導の下でキャリアを開始。
戦略的コンサルティング、法務、情報システム、システム開発を経験。
メディア、法律、テクノロジー、広告セクター。
マレーシアに拠点を置き、顧客組織のエグゼクティブに対して効果的なリスク軽減とビジネスプロセス改善計画について提案。
慶應義塾大学法科大学院卒業、上智大学法学部国際関係法学科卒業（成績優秀により3年間で早期卒業）
主なスキル：
企業関連の法務 | グローバル法務 | 業務改善 | コンサルティング | リスク管理 | 契約 | 自動化 | 法的サービス | KPI設計 | 上場準備 | プロジェクト管理 | 株主対応 | Google Workspace | Microsoft Office | SaaS | ERPシステム | CRMシステム
